沖縄の織物ストーリー

ロートン織

17世紀中頃、中国から伝わったといわれる。
経糸(たていと)の一部をこませ、段に浮かせた立体感のある織が特徴。
主に上流階級の男物として織られた。

花織(ファナウイ)

平織りの本綜絖の他に紋織りの花綜絖を用いて織る。
紋様は経糸浮きと緯糸(よこいと)浮きがある(首里花織、読谷山花織等)。
王侯貴族や氏族階級のみが着用を許されていたという。
*刺繍、刺し子ではありません。

絣(かすり)

柄になる部分を紐で固くしばり、防染して染め分けた糸を使って織られる織物。
絣の模様には日常生活や自然の風物を用いたものが多くみられる。
また「手結い絣(ティユイガスリ)」という沖縄独特の伝統技法がある。

手花織(ティファナウイ)

手花織は手で緯糸を差し入れて紋様を織りだす技法である。
「想いの手巾(ティサージ)」「祈りの手巾」として織られた。
*刺繍、刺し子ではありません。

グーシ花織

竹串を用いて紋様を織りだすのでグーシ花織といわれる。
布の紋様が片面は緯糸が浮き、裏面は経糸が浮き出される。

ヤシラミ

経糸、緯糸の配列順を部分的に変化させると表裏のたてよこ縞が部分的に横になって出る織物。

ミンサー柄

沖縄八重山地方の木綿の細帯(ミンサー)模様のひとつに五 と四 の組み合わせがあります。
通い婚の風習があった昔、婚約成立の証をして「いつ の世 までも末永く幸せであり、
私のもとへおいで下さい。」と女性が男性に贈ったものとされています。

織物が出来るまで

ここでは、織物が出来るまでの基本的な流れをご紹介します。
(織技法によっては、工程が増えたり順番が変わることがあります。)

私たちのご先祖様の時代から受け継がれた、知恵で織り上げます。
普段の生活にある織物の魅力、美しさを改めて実感いただければ嬉しいです。

1.デザイン設計

使う糸、色、織技法など、デザインはもちろん仕様について細かい設計をする。

2.糸の染色

糸を植物染料や化学染料で染色する。

3.経糸の糊づけ -1

経糸(たていと)が毛羽立たないように、糊をつける。

経糸の糊づけ -2

糊づけした糸がくっついた状態で固まらないように、はたきながら乾かす。

4.糸巻き

乾いた❛綛(かせ)❜状態の糸を、木枠に巻いていく。

5.整経(SEIKEI)-1

木枠に巻いた糸を使って、経糸の長さ・巾をデザイン通りにそろえていく。

整経(SEIKEI)-2

整経(SEIKEI)-3

整経(SEIKEI)-4

6.仮筬通し(KARIOSA-DOSHI)-1

整経でそろえた経糸を、デザインにそって筬に通す。

この時に、織る巾になる。

「仮」とつく通り本番よりは粗い通し方。

仮筬通し(KARIOSA-DOSHI)-2

仮筬通し(KARIOSA-DOSHI)-3

7.経巻き(TATE-MAKI)

経糸を❛ちぎり箱❜に巻いていく。

はたくさ(ボール紙)をはさみながら、しっかりと張った状態で巻く。

8.綜絖通し(SOUKOU-DOSHI)-1

綜絖子に一本ずつ経糸を通していく。

綜絖通し(SOUKOU-DOSHI)-2

綜絖通し(SOUKOU-DOSHI)-3

9.筬通し(OSA-DOSHI)-1

筬の目に糸を通していく。

筬通し(OSA-DOSHI)-2

筬の目に糸を通していく。

筬通し(OSA-DOSHI)-3

筬の目に糸を通していく。

筬通し(OSA-DOSHI)-4

筬の目に糸を通していく。

10.織りつけ-1

 

経糸を束に分け、張力が均一になるように手前の棒に結びつけていく。

10.織りつけ-2

 

10.織りつけ-3

 

11.小管巻き(KOKUDA-MAKI)

小管に緯糸(よこいと)を巻く。

 

12 織る -1

 

足元にある踏み木を踏み、経糸が開いたところに投げ杼で緯糸を通し、

「筬框(おさがまち)」を手前に引き、たたいて織っていく。

織る -2

織る -3

13.織る<バッタン> -1

 

「筬框」が普通の織り機と違い、紐を引っ張ると杼(ひ)がとぶ仕組みになっている。

幅広で同じ緯糸で織る場合は、バッタンで織る方が早く織ることが出来る。



▶バッタンとは
普段は投げ杼(なげひ)を使いよこ糸を入れて織っていますが、 かりゆしウエアーなど広巾を織るときは「バッタン」を使います。
紐を引っ張ると、一瞬で飛び杼(とびひ)が左右に移動します。
はじめバッタンを見たときに、「こんな便利な道具があるのか!」と思いましたが、 シャ―・トン、シャ―・トンとリズミカルに織れるようになるには時間がかかりました。

織る<バッタン> -2

織る<バッタン> -3



▶巾70㎝のかりゆしウェアーにはたて糸2100本、
よこ糸は1㎝に20本入っています。

14.湯通し

 

織りあがった布は、糊を落とすため湯洗いする。

洗うとそれ以上縮むことがなくなり、縫製する際にもトラブルがなくなる。

15.仕上げ

アイロンをかけ、シワをのばす。

16.採寸

出来上がった布の大きさを測る。

この様に、長い時間を掛けてやっと一つの織物が完成します。^^

織物とふさのお手入れ方法

織物の洗濯とお手入れ

・中性洗剤を溶かしたぬるま湯の中で、押し洗いしてください。

・よくすすぎ、形を整えて陰干ししてください。

・あて布をしてアイロンをかけてください。

( 絹織物中温・綿織物高温OK・スチームも大丈夫です )



キレイなふさを保つために(ふさ付き花瓶敷類のふさ)

・影干しをするときに、ふさもまっすぐ干すようにします。

・ふさ部分は形を整え、くしでとかしながらアイロンをすると真っすぐになります





機織の体験学習

機織体験を通して学ぶ沖縄の文化

工房での機織体験は、通常は行っていません。
イベントや行事に合わせて開催することがありますので、
機織体験の開催はブログにて随時お知らせ致します。

機織り体験